量子コンピューターが話題となって久しいですが、その実現をめぐって世界中の大学や研究機関、企業がしのぎを削っています。いくつかの方式が候補となる中、超電導やイオンによる量子コンピューターの開発が一歩進んでいるとも言われています。
その一方で光量子コンピューターも注目を集めています。なぜなら光量子コンピューターは他の方式と比べて大規模化が容易であり、常温・大気圧で動作するので大型の付随設備も不要です。そして何より、光通信との親和性が高く、そのままネットワークへと接続できるのも大きな強みです。
今回、そんな光量子コンピューターの最先端を行く、東京大学の研究者によるセミナーを企画しました。光量子コンピュータの実用化に向けた展望から量子計算プラットフォームの実現方法の解説、さらに量子コンピューターに必須の誤り訂正についての研究などを解説していただきます。
登山に例えるなら、現在はどの方式もまだ1合目。汎用化という意味においては光量子コンピューターのポテンシャルが一歩抜き出でているとも言えます。その実現に向けた現状と課題を俯瞰する本セミナーに、ぜひご参加ください。

開催日時

2024年2月14日(水)13:00~15:45(聴講者入室:12:45~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

プログラム

講演時間に質疑応答5分程度を含みます。講演は5~10分前後することがあります。

12:55~13:00

オープニング

13:00~13:50

光量子コンピュータ:情報処理のパラダイムシフト ~基礎研究から開発へ、実用化のロードマップ~

東京大学 高瀬 寛 氏

さまざまな物理系で基礎研究が行われた2020年ごろまでは、量子コンピュータの黎明期であった。現在は量子計算の大規模化や誤り耐性化が目標となり、国家プロジェクトや野心的なスタートアップにより量子コンピュータの実用化が目指される成長期に突入したといえる。光量子系は、大規模な量子計算を簡単に実現できる点と、情報処理のクロック周波数を非常に高くできる点で、他方式のあらゆる量子・古典情報処理を凌駕する可能性を秘めている。
本セクションでは、光量子コンピュータの実用化に向けた展望と、開発過程においてどのような応用が考えられるかを紹介する。

13:50~13:55

休憩

13:55~14:45

光量子コンピュータ:情報処理のパラダイムシフト ~超高速大規模量子計算プラットフォームの実現方法~

東京大学 アサバナント ワリット 氏

量子計算機の多くは量子性を利用することで、様々なタスクにおいて現状の計算機より計算速度が上がることが期待される。量子操作やデータ取得のクロック周波数の効率が計算速度に影響する大きな要因の一つであり、そのクロック周波数を早くすることで、量子計算機の恩恵を最大限引き出すことができる。光では量子コンピュータの候補の中でも圧倒的な高キャリア周波数を有しており、高クロック周波数の計算機として期待されている。
本セクションは、光の進行波としての性質を利用した超高速且つ大規模な量子計算プラットフォームの実現方法を講演者らの研究に基づいて解説する。その最大の特徴は時間領域の直交位相振幅に情報をエンコードすることで、光通信技術と親和性の高い高速なプラットフォームを実現することができる。

14:45~14:50

休憩

14:50~15:40

光量子コンピュータ:情報処理のパラダイムシフト ~汎用型誤り耐性量子計算機の実現に向けて~

東京大学 遠藤 護 氏

光量子コンピュータは室温大気圧環境下で動作可能な超高速量子計算機が実現できるプラットフォームとして着目されており、基本的な大規模量子計算もすでに実現されている。光量子コンピュータの最大の課題は非線形な演算が困難であることにある。これは光と物質の相互作用、つまり非線形光学定数が小さいことに起因する。また、他の物理系同様、誤り訂正を可能にするための技術もまだ発展途上である。これらの課題は、非ガウス型量子状態という特殊な量子状態と、非線形フィードフォワードという操作によって解決することができるが、これまでは技術的な課題も多く実現は難しいとされてきた。ごく最近になって、様々な要素技術や生成手法の理論のめざましい発展により、これらの課題に対処できることが現実的となってきている。
本講演では、講演者らの最近の研究を中心に、誤り耐性型光量子コンピュータ実現に向けた研究を解説する。

15:40~15:45

アンケート


参加方法 他

参加方法 2月13日(火)にZOOM招待メールをお送りいたします。
入金の確認がとれている方のみ
接続テスト 2月14日(水)11:00~11:20
接続確認が終了いたしましたら退出をしていただき、当日13:15になりましたら同様の手順によりご入室ください。
講演資料 2月13日(火)に順次送信しますZOOM招待メール内に、講演資料のダウンロードURLを記述したしますので、ダウンロードをお願いいたします。
注)配布資料は公開可能な範囲となります。また、資料は複製・コピー、第三者への開示・提供を固く禁じます。

受講料・申込方法ほか

受講料 33,000円(税込)* 講演資料代含む
---複数名申込割引---
同一企業から複数名でお申込みいただいた場合、
2人目以降の方の受講料を半額の16,500円(税込)にさせていただきます。
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となります。
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取り扱いございませんのでご了承ください。(銀行振込には対応しておりません)
申込方法 下部にあります、お申込みフォームよりお申込み下さい。
<複数名でお申込みの場合> ※同時申込のみ適用となります。
【申込区分】にてお申込みになられる人数を選択し、【同時申込者】にて同時に参加される人数(お申込者を除く)を選択していただきますと、その人数分の記入欄が表示されますので「お名前」「ご所属先」「E-mailアドレス」をご記入ください。

受付が完了しましたら下記件名の自動返信メールが届きます。メール内の決済用アドレスより決済を完了させてください。

件名:お申込み確認メール「光量子コンピューター実用化の展望とその技術」【オプトロニクス社】

決済が済みましたら、下記件名のメールが届きます。

件名:【ZEUS】決済完了メール(自動配信)
件名: 料金お支払い確認メール「光量子コンピューター実用化の展望とその技術」【オプトロニクス社】
支払方法 各種クレジットカードのみ
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取扱いございませんのでご了承ください。 (銀行振込には対応しておりません)

<複数名でお申込みの場合>
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となりますので、個別でのお支払いはできません。


領収書発行 クレジットカードご決済後、料金お支払い確認メール内に、領収書のURLが記載されていますのでご使用ください。
領収書の宛名は申込フォームの「会社名・団体名」がそのまま反映されます。
領収書の発行は、申込代表者様宛のみとなります。個別の発行はできませんのでご了承ください。
申込・支払締切 2月13日(火)午前
キャンセル規定 お客様のご都合による受講解約の場合は下記のとおり解約金として申し受けます。 2月7日(水)までは受講料の50%、2月8日(木)以降につきましては受講料の全額
お問合せ (株)オプトロニクス社
セミナー内容に関するお問合せ 担当:杉島
支払いに関するお問合せ 担当:光岡
Tel:(03)3269-3550 E-mail:seminar@optronics.co.jp

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