地球温暖化や紛争などの要因から人口の増加、エネルギー価格の上昇などの影響もあり、今後の安定した食料需給の確保に懸念があるとの指摘があります。こうした中、科学技術によって解決しようとする動きがあり、光技術もその一つにあげられています。
 計測・分析技術の利用や、AI技術との融合による『スマート農業』が進展していますが、光・レーザー技術が如何にしてスマート農業の実現を導くのでしょうか。
本セミナーでは農業分野への光技術を焦点に当て、スマート農業実現への道を解説していただきます。ぜひこの機会にご参加ください。

開催日時

2024年11月14日(木)13:30~16:45(聴講者入室:13:15~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

プログラム

講演時間に質疑応答5分程度を含みます。講演は5~10分前後することがあります。

13:30~14:10

総論:光技術×スマート農業

理化学研究所 和田 智之 氏

食料の確保は、我が国が抱える大きな社会課題であり、同時に、世界的にはさらに深刻な状況となっている。このような環境下で、スマート農業と呼ばれている最先端の技術を導入した農業が着目され、様々な課題を解決にむけた取り組みがなされている。本領域は、産業としても今後大きく発展する可能性がある領域であり、本講演では、特に光技術に焦点をあて、新しい農業の形、可能性を述べる。解決するべき課題は、我が国内でも多岐にわたっている。自給率がおよそ38%と先進国では最低のレベルであり、19歳から60歳までの就労率は,わずか20%である。温暖化によってこれまで取れていた農作物が取れなくなっている。また、農業分野におけるカーボンニュートラルも体制な課題である。また、国際標準化の波が押し寄せている。
本講演では、これらの課題解決に向けた光技術中心に先端の技術を利用したあたらしい農業へアプローチについて述べる。

14:15~14:55

土壌微生物のラマン分光計測:代謝物解析とメタボロミクスへの応用

早稲田大学 安藤 正浩 氏

本講演では、土壌微生物研究におけるラマン分光法の革新的応用、特に代謝物解析とメタボロミクスへの活用について紹介する。ラマン分光法は、非破壊的かつ非染色で分子解析が可能な手法として、土壌生態系の複雑な微生物を簡便かつ迅速に解析する可能性を有している。本講演では下記の議論を通じて、ラマン分光法が土壌微生物のメタボロミクス研究にもたらす新たな展開と、それによるケミカルバイオロジーや環境バイオテクノロジーへの応用可能性について探求する。
 1. ラマン分光法の基本原理と土壌微生物のメタボロミクス研究への適用
 2. 情報解析技術を活用したラマンスペクトルからの分子プロファイリング解析
 3. 単一細胞レベルでの分子情報解析および分子イメージング
 4. 微生物の産生する有用物質の探索と同定

15:00~15:10

休憩

15:10~15:50

我が国農業政策の展望と科学技術への期待

慶應義塾大学 神成 淳司 氏

2024年5月、四半世紀ぶりに、我が国農業政策の憲法とも言える、改正食料・農業・農村基本法が成立し、我が国農業は大きな転換点を迎えた。最大の特徴は、食料安全保障の確保である。言うまでもなく、世界的に人口増大傾向が見られる中、温暖化や国際紛争などの多様な状況の影響で世界的な食料不足が懸念される中、人口減少と高齢化の波に今後も晒され続ける我が国の持続的な発展には、食料の確保は不可欠である。このような状況を受け、スマート農業やスマート育種に代表される生産性向上や環境への対応など個々の作物の生育に着目した多様な科学技術の知見適用も、よリスケールを変えて、地域全体、日本、ひいては世界の食料安全保障を見据えた取り組みへの展開が必要とされるだろうし、それは光技術においても例外ではないことが考えられる。
改正食料・農業・農村基本法を踏まえつつ、今後の方向性について検討する。

15:55~16:35

JST-JICA「SATREPS「ゴムノキ葉枯れ病防除のための複合的技術開発」から衛星画像とドローン上のマルチ/ハイパースペクトルカメラ由来のデータの深層学習解析

理化学研究所 加瀬 究 氏

ドローンによるマルチスペクトル画像を取得し、深層学習モデルの比較と衛星画像によるモニタリングをインドネシア大学と行っている。林冠のスペクトル画像も用いて集合的な対象の画像の学習精度の向上、衛星画像のハイパースペクトル画像モニタリングを導入中である。より細かいスペクトル幅が得られるハイパースペクトルカメラ(ドローン用)により、葉単位でのスペクトル取得はラボレベルで詳細に得られるため、それをグランドトゥルース(コントロール)とし、新たに導入したハイパースペクトルカメラを搭載したドローンにより、実際の集合体として(つまり葉単位ではなく、葉の集合としての林冠単位で)得られた(いわば平均値としての)スペクトルのプロファイルと(コントロールとの)比較確認を行い、健常から病態までの5段階の識別の学習精度の向上を(当然場所や個体差などのばらつきがあることから)実際の取得データによる深層学習(学習と識別判定)の実施と学習モデル(深層学習で用いられている複数の手法)の選択をしてゆく。
さらに対象として衛星画像では個別の木までの分解能はなく、ドローン画像によってようやく木レベル(クラウン)のスペクトル画像が取得可能とることから、葉枯れ病罹患樹木レベルを対象としており、計画としては、現在ドローンに搭載しているマルチスペクトルカメラを10倍以上の識別が可能なハイパースペクトルカメラに代えて学習データのスペクトル画像を再取得→教師データを取得、これで一度精度の高い学習をしておけば最終段階の写真から判別に使える/並行してカラー画像のみの深層学習も継続中である。


参加方法 他

参加方法 11月13日(水)正午にZOOM招待メールをお送りいたします。
入金の確認がとれている方のみ
接続テスト 11月14日(木)11:00~11:20
接続確認が終了いたしましたら退出をしていただき、当日13:15になりましたら同様の手順によりご入室ください。
講演資料 11月13日(水)正午に順次送信しますZOOM招待メール内に,講演資料のダウンロードURLを記述いたしますので,ダウンロードをお願いいたします。
注)配布資料は公開可能な範囲となります。また、資料は複製・コピー、第三者への開示・提供を固く禁じます。

受講料・申込方法ほか

受講料 33,000円(税込)* 講演資料代含む
---複数名申込割引---
同一企業から複数名でお申込みいただいた場合、
2人目以降の方の受講料を半額の16,500円(税込)にさせていただきます。
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となります。
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取り扱いございませんのでご了承ください。(銀行振込には対応しておりません)
申込方法 下部にあります、お申込みフォームよりお申込み下さい。
<複数名でお申込みの場合> ※同時申込のみ適用となります。
【申込区分】にてお申込みになられる人数を選択し、【同時申込者】にて同時に参加される人数(お申込者を除く)を選択していただきますと、その人数分の記入欄が表示されますので「お名前」「ご所属先」「E-mailアドレス」をご記入ください。

受付が完了しましたら下記件名の自動返信メールが届きます。メール内の決済用アドレスより決済を完了させてください。

件名:お申込み確認メール「光技術×スマート農業セミナー」【オプトロニクス社】

決済が済みましたら、下記件名のメールが届きます。

件名:【ZEUS】決済完了メール(自動配信)
件名: 料金お支払い確認メール「光技術×スマート農業セミナー」【オプトロニクス社】
支払方法 各種クレジットカードのみ
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取扱いございませんのでご了承ください。 (銀行振込には対応しておりません)

<複数名でお申込みの場合>
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となりますので、個別でのお支払いはできません。


領収書発行 クレジットカードご決済後、料金お支払い確認メール内に、領収書のURLが記載されていますのでご使用ください。
領収書の宛名は申込フォームの「会社名・団体名」がそのまま反映されます。
領収書の発行は、申込代表者様宛のみとなります。個別の発行はできませんのでご了承ください。
申込・支払締切 11月12日(火)正午
キャンセル規定 お客様のご都合による受講解約の場合は下記のとおり解約金として申し受けます。 11月12日(水)正午までは受講料の50%、11月12日(水)正午以降につきましては受講料の全額
お問合せ (株)オプトロニクス社
セミナー内容に関するお問合せ 担当:三島、中山
支払いに関するお問合せ 担当:光岡、伊藤
Tel:(03)3269-3550 E-mail:seminar@optronics.co.jp

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