光技術のバイオ・メディカル応用について、デバイス・システムなどの研究・開発を解説します。
 今回取り上げるのは、
・ドップラーセンサを利用した光散乱物体の絶対速度ベクトルの検出と光散乱物からの反射スペックルパターンを利用した血流量の測定
・微量でのTHz バイオセンシングとコンパクトなチップ開発
・単独・自立での持続血糖モニタリングが可能なスマートコンタクトレンズ
・CMOS集積化光電力伝送技術を用いた超小型光刺激デバイス、光神経刺激デバイス
です。ぜひこの機会にご参加下さい。

開催日時

2023年2月28日(火)13:00~16:15(聴講者入室:12:45~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

プログラム

講演時間に質疑応答5分程度を含みます。講演は5~10分前後することがあります。

13:00~13:05

オープニング

13:05~13:50

マイクロドップラーセンサのバイオへの応用

九州大学/Palmens(株) 澤田 廉士 氏

MEMS技術を使用した2種類のDoppler センサについて述べる。一つは、レーザを照射したときに得られるドップラーシフトに基づき光散乱物体の絶対速度ベクトルの検出が可能である。もう一つは、レーザを照射したときに得られる光散乱物からの反射スペックルパターン(斑点模様)の数学的確率により得られた信号に基づき、流量等に比例するスカラー値の検出が可能である。前者は管の中の液体の流速や動いている散乱板の速度などの測定に向いている。後者は、スカラー値で装着の向きに依存しない上に、感度が良好であることから、生体の血流量測定などに向いている。
 これら2種類のセンサのそれぞれの特徴を生かした応用例を1,2例述べる。特に、後者の応用として生体の血流量の測定への応用を考慮して、測定部位における接触圧の影響を血流量が影響を受けることから、接触圧センサを付加した接触圧センサ一体型血流量について若干詳しく述べる。

13:50~14:35

テラヘルツ波を用いた超高感度バイオケミカルセンサーチップ

大阪大学 斗内 政吉 氏

エレクトロニクス・自動車産業に次ぐ、我が国の新産業エンジンとして、バイオメディカル分野への期待が大きい。その様な中、未開拓分野であるテラヘルツバイオメディカルは、まだ日本の参入チャンスが大きく残されている。
本講演では、テラヘルツバイオメディカル分野の最近の進展と、我々が取り組む高感度テラヘルツマイクロ流路チップの開発とバイオメージング技術について解説する。テラヘルツ帯300GHz-30THzには、様々な大型分子の運動や分光情報が含まれているが、微量検査・高分解能イメージングが困難であり、テラヘルツ技術の弱点となっていた。われわれは、その弱点克服を目指して、近接場テラヘルツ放射イメージングシステムやメタマテリアル結合型非線形結晶流路を開発している。ここでは、ミネラル水、数十ピコリットル中の数百アトモルのイオン検出・非浸潤乳管癌(DCIS)可視化などの試みを紹介する。

14:45~15:30

単独自立動作が可能な持続血糖モニタリング機能付きスマートコンタクトレンズ

京都大学 新津 葵一 氏

半導体集積回路の歴史は微細化の歴史と言っても過言ではなく,トランジスタの小型化と低電源電圧化を進めることで電子機器等システム全体の高速化・低消費電力化に寄与してきた。講演者は、半導体集積回路の低消費エネルギー化とその応用開拓に取り組んでおり、その一つとして発電センシング一体型集積センサを用いた電力自立ヘルスケア・医療IoTを開発している。
従来よりバッテリーや環境発電を用いたヘルスケア・医療IoTの研究開発が盛んに行われていたが、発電対象とセンシング対象はそれぞれ異なるものであった。講演者は発電対象とセンシング対象を同一とする「発電センシング一体型集積センサ」を世界で初めて提案した。発電センシング一体型集積センサは、“バイオ発電素子を電力供給源並びにセンシングトランスデューサとして一体的に活用する”回路技術である。センサを駆動するために従来必須であったバイアス電圧供給回路が不要となったために、バイアス電圧生成回路不要化による回路規模の小型化すなわち低コスト化に寄与するとともに、飛躍的に消費電力を削減することが可能となった。
発電センシング一体型集積センサ技術の開発を行ったうえで、糖尿病医療・ならびにその予防に資するメガネ端末不要の単独動作可能・電力自立コンタクトレンズ型持続血糖モニタリング装置の開発に世界で初めて成功した。従来より開発されていたコンタクトレンズ型持続血糖モニタリング装置は、無線電力伝送を用いていたために電力供給のための専用メガネ端末との同時使用が必須となっており、ユーザビリティの観点で課題があった。
講演者らの開発した発電センシング一体型集積センサ技術は涙液糖から電力確保ならびにセンシングを一体化して行うことが出来るため、単独動作可能・電力自立化が可能となった。提案技術の導入によりバイアス電圧生成回路が不要となったために、集積回路サイズを0.385mm角まで小型化することに成功した。電源電圧0.165V・消費電力0.27nWと1mm角以下の無線送信集積回路として世界最高性能を達成し、世界で初めて単独動作可能・電力自立コンタクトレンズ型持続血糖モニタリング装置の動作デモンストレーション実証に成功した。さらに、LEDによるコンタクトレンズ上での情報提示にも成功した。
講演においては、ヘルスケア・医療IoTについて研究開発動向や事例を紹介するとともに、今後の研究開発の方向性について紹介する。

15:30~16:15

光電力伝送による超小型インプランタブル光神経刺激デバイス

東京工業大学 德田 崇 氏

2000年代初頭に実現された光遺伝学技術は、バイオサイエンス、特に脳神経科学分野の研究においてなくてはならないツールとなりました。光遺伝学においては対象の生物細胞に対して光刺激を行う技術も重要な役割を果たします。生きた動物におけるin vivo光遺伝学実験への応用を想定した、光給電型の超小型インプランタブル光刺激デバイスについて、コンセプト、回路設計、実装、評価および将来展望について解説します。


参加方法 他

参加方法 2月27日(月)正午までにZOOM招待メールをお送りいたします。
接続テスト 2月28日(火)11:00~11:30
接続確認が終了いたしましたら退出をしていただき、当日12:45になりましたら同様の手順によりご入室ください。
講演資料 2月27日(月)までに順次送信しますZOOM招待メール内に、講演資料のダウンロードURLを記述したしますので、ダウンロードをお願いいたします。
注)配布資料は公開可能な範囲となります。また、資料は複製・コピー、第三者への開示・提供を固く禁じます。

受講料・申込方法ほか

受講料 33,000円(税込)* 講演資料代含む
---複数名申込割引---
同一企業から複数名でお申込みいただいた場合、
2人目以降の方の受講料を半額の16,500円(税込)にさせていただきます。
<複数名でお申込みの場合>
【申込区分】にてお申込みになられる人数を選択し、【同時申込者】にて同時に参加される人数(お申込者を除く)を選択していただきますと、その人数分の記入欄が表示されますので「お名前」「ご所属先」「E-mailアドレス」をご記入ください。
申込方法 下部にあります、お申込みフォームよりお申込み下さい。
受付が完了しましたら下記件名の自動返信メールが届きます。メール内の決済用アドレスより決済を完了させてください。

件名: 光技術×バイオ・メディカルセミナー お申込み確認メール【オプトロニクス社】

決済が済みましたら、下記件名のメールが届きます。

件名:【ZEUS】決済完了メール(自動配信)
件名: 光技術×バイオ・メディカルセミナー 料金お支払い確認メール【オプトロニクス社】
支払方法 自動返信メールに決済用URLを記載しております。お支払いは2月27日(月)までにお願いいたします。

領収書発行 クレジットカードご決済後、料金お支払い確認メール内に、領収書のURLが記載されていますのでご使用ください。
領収書の宛名は申込フォームの「会社名・団体名」がそのまま反映されます。
申込締切 2月21日(火)
キャンセル規定 お客様のご都合による受講解約の場合は下記のとおり解約金として申し受けます。
2月20日(月)までは受講料の50%、2月21日(火)以降につきましては受講料の全額
お問合せ (株)オプトロニクス社
セミナー内容に関するお問合せ 担当:加納、三島
支払いに関するお問合せ 担当:光岡
Tel:(03)3269-3550 E-mail:seminar@optronics.co.jp

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