分光法にはラマン分光法をはじめ近赤外分光法、テラヘルツ分光法など数多くの手法があり、その応用範囲はますます広がりつつあります。
 昨年に引き続き、紫外分光法、テラヘルツ分光法、ラマン分光法、近赤外分光法の4つを毎回半日で学ぶ分光基礎セミナー(全4回)を企画いたしました。 各コース第一人者の先生方の講演となります。ぜひこの機会にご参加下さい。

開催日時

2024年10月4日(金)13:00~16:10(聴講者入室:12:45~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

【リアルタイムでの受講ができない日がある場合】
受講された翌日より7日間アーカイブが残りますので、セミナー参加申込者はその期間中は視聴が可能です。 なお、質問はリアルタイム講義中のみとなります。

プログラム

講演時間に質疑応答5分程度を含みます。講演は5~10分前後することがあります。

13:00~14:00

ラマン分光測定の基礎

学習院大学 岩田 耕一 氏

ラマン分光法は、実験者にとっての自由度がきわめて大きい測定法である。ラマン分光法では測定の目的に応じて独自の実験法を自由に工夫することはそれほど難しくない。ラマン分光法は測定者にとって創意工夫の余地が大きい分光法なのである。市販の装置を使ってラマン分光測定を行う場合でも、その装置の性能を最大限に引き出すために、あるいは購入時に適切な機種選定を行うために、ラマン分光測定の基礎を理解しておくことは重要である。
本講演では、最善のラマン分光測定を実現するために必要となるラマン分光測定の理論と実験について説明する。前半の理論の説明では、まず非共鳴ラマン散乱の機構を説明する分極率近似について述べ、次にラマン散乱一般の摂動論による説明について述べる。それぞれの場合において、どのような振動モードが大きな散乱断面積を持つかを論ずる。後半の実験法の説明では、まず励起光源、集光光学系、分光器および検出器のそれぞれにおいてその特徴と要求される性能について詳しく説明する。次に、得られたラマンスペクトルの縦軸と横軸を較正する方法について説明する。最後に、最新の応用例として、波長1000 nmよりも低エネルギー側の波長領域での共鳴ラマンスペクトルの取得を可能にする「フェムト秒白色光パルスを用いた近赤外誘導ラマン分光法」について解説する。

14:00~14:05

休憩

14:05~15:05

ラマン分光によるバイオメディカル・イメージング

慶應義塾大学 加納 英明 氏

ラマンスペクトルは分子構造を鋭敏に反映した複数の鋭いバンドを与えるため、細胞内の複数の生体分子からの信号をラベルフリー(標識無し)かつマルチカラーで取得できる。ラマン散乱光は一般に微弱な光であるが、非線形光学効果を用いて増幅することにより、生細胞や生体組織の高速ラベルフリー・イメージングも実現している。これに加え、最近ではラマンスペクトルの先鋭さを活用することで、蛍光タグでは実現が困難な超多色のバイオイメージングを“ラマンタグ”で実現した例も報告されている。また、多変量解析や機械学習・深層学習の進展により、ラマン分光イメージの解析法は新しいフェーズに入りつつある。
本講演では、通常のラマン散乱(自発ラマン散乱)を用いたバイオイメージングを紹介した後、近年発展が著しい非線形ラマン散乱顕微鏡(coherent anti-Stokes Raman scattering顕微鏡やstimulated Raman scattering顕微鏡など)および各種最先端技術との組み合わせについて、その基礎・原理と装置の実際、そしてバイオメディカル・イメージングへの最近の応用について解説する。

15:05~15:10

休憩

15:10~16:10

ナノラマン分光の基礎と応用

理化学研究所 早澤 紀彦 氏

真にナノスケール観察できる光学顕微鏡開発は研究者の夢であった。 近年、 様々なナノ材料・ナノデバイスが開発され、 ものづくりの上で微小・微細化は欠かせない。 多様化するナノテクノロジーに対応する分析手法として、 特殊環境を必要とせず、 非接触・非侵襲という利点を兼ねた光学顕微鏡が必要とされている。 この状況下、 ナノ物質界面の詳細な色情報を分析し、 物質を構成する分子構造解析が可能な手法として、 プラズモン増強効果を用いた先端増強ラマン散乱(TERS)が認識されつつある。 近年、 常温大気圧環境下だけでなく、 液中や超高真空極低温環境下でも可能となり、 サブナノの空間分解能及び単一分子感度も達成されつつある。 用途に応じた環境下でのナノ局所分析が可能になってきておりそれらの技術紹介を行う。


参加方法 他

参加方法 10月3日(木)にZOOM招待メールをお送りいたします。
入金の確認がとれている方のみ
接続テスト 10月4日(金)11:00~11:20
接続確認が終了いたしましたら退出をしていただき、当日12:45になりましたら同様の手順によりご入室ください。
講演資料 10月3日(木)に順次送信しますZOOM招待メール内に、講演資料のダウンロードURLを記述したしますので、ダウンロードをお願いいたします。
注)配布資料は公開可能な範囲となります。また、資料は複製・コピー、第三者への開示・提供を固く禁じます。

受講料・申込方法ほか

受講料 33,000円(税込)* 講演資料代含む
---複数名申込割引---
同一企業から複数名でお申込みいただいた場合、
2人目以降の方の受講料を半額の16,500円(税込)にさせていただきます。
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となります。
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取り扱いございませんのでご了承ください。(銀行振込には対応しておりません)
申込方法 下部にあります、お申込みフォームよりお申込み下さい。
<複数名でお申込みの場合> ※同時申込のみ適用となります。
【申込区分】にてお申込みになられる人数を選択し、【同時申込者】にて同時に参加される人数(お申込者を除く)を選択していただきますと、その人数分の記入欄が表示されますので「お名前」「ご所属先」「E-mailアドレス」をご記入ください。

受付が完了しましたら下記件名の自動返信メールが届きます。メール内の決済用アドレスより決済を完了させてください。

件名:お申込み確認メール「分光基礎セミナー「ラマン分光法」」【オプトロニクス社】

決済が済みましたら、下記件名のメールが届きます。

件名:【ZEUS】決済完了メール(自動配信)
件名: 料金お支払い確認メール「分光基礎セミナー「ラマン分光法」」【オプトロニクス社】
支払方法 各種クレジットカードのみ
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取扱いございませんのでご了承ください。 (銀行振込には対応しておりません)

<複数名でお申込みの場合>
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となりますので、個別でのお支払いはできません。


領収書発行 クレジットカードご決済後、料金お支払い確認メール内に、領収書のURLが記載されていますのでご使用ください。
領収書の宛名は申込フォームの「会社名・団体名」がそのまま反映されます。
領収書の発行は、申込代表者様宛のみとなります。個別の発行はできませんのでご了承ください。
申込・支払締切 10月1日(火)
キャンセル規定 お客様のご都合による受講解約の場合は下記のとおり解約金として申し受けます。 10月1日(火)までは受講料の50%、10月2日(水)以降につきましては受講料の全額
お問合せ (株)オプトロニクス社
セミナー内容に関するお問合せ 担当:杉島
支払いに関するお問合せ 担当:光岡、伊藤
Tel:(03)3269-3550 E-mail:seminar@optronics.co.jp

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